ポリマー合成・逐次重合

ポリマー合成の分類

ポリマー合成は、

逐次重合と連鎖重合にわけられ、

逐次重合は、

重縮合、重付加、付加縮合に分類できる。

連鎖重合は、

付加重合と開環重合にわけられる。

生成ポリマーの反応率と重合率

逐次重合の場合、

反応率が高くなることで、初めて、高分子量ポリマーができるようになる。

停止反応のない連鎖重合は、

反応率に比例して、重合度が大きくなる。

停止反応のある連鎖重合は、

反応率が上がっても、高分子量ポリマーの重合度は一定である。

逐次重合

2種類のモノマーa,bの逐次重合で、

反応率を上げることが重要な理由を示す。

等モルで仕込んだ場合、モル比r=Na/Nb=1で、数平均重合度xnは、

xn=1/(1-p)

と表され、重合度を高くするには、反応率pを上げる必要がある。

反応率pが100%、すなわち、p=1のとき、数平均重合度xnは、

xn=(1-r)/(1+r)

と表され、モル比を1に近づけるほど、 数兵器重合度xnを高くなり、 高分子量ポリマーが得られることがわかる。

2つの数平均重合度xnから、

等モルのモノマーを仕込み、反応率pを上げる方が重要であることがわかる。

重合度の分布・逐次重合

数平均重合度xnは

xn=1/(1-p)     と表され、

重量平均分子量xwは、

xw=(1+p)/(1-p)   と表される。

また、分布の広がりの程度Mw/Mnは、

Mw/Mn=Moxw/Moxn=xw/xn=1+p

である。

マクロモノマー:末端にカルボン酸をもつオリゴマー程度に分子量を制御したモノマーのこと

ポリホルマール:水酸化カリウム条件下、ビスフェノールAと塩化メチレンの重縮合で合成

ポリエステルの合成

PET:エチレングリコールテレフタル酸(メチル)から、ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレートを合成し、

Ti(OR)4触媒、真空下、溶融重縮合(副生成物:エチレングリコールは再利用)

PBT:1,4-ブタンジオールとテレフタル酸(メチル)の重縮合

PTT:1,3-プロパンジオールとテレフタル酸(メチル)の重縮合(ポリトリメチレンテレフタレート)

PBS:1,4-プロパンジオールとコハク酸の重縮合(ポリブチレンサクシネート)

ポリカーボネートの合成

PCは透明性、耐熱性、寸法安定性に優れる。

ポリカーボネイトの合成法は大きく3つあり、

界面重縮合、副生成物にフェノールを得るエステル交換法、変換サイクルによる重縮合。

1)界面重縮合は、

塩化メチレン下、ビスフェノールAナトリウム塩とホスゲンの界面重縮合のこと。

2)副生成物にフェノールを得るエステル交換反応は、

ビスフェノールAとジフェニルカーボネイトのエステル交換法のこと。

3)変換サイクルの方法は

ビスフェノールAとエチレンオキシドを用いる変換サイクルのこと。

ポリアミドの合成

ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸から、ナイロン66塩を合成し、

ナイロン66を溶融重縮合する。

ナイロン66は実験室規模では、NaOHを用いて

ヘキサメチレンジアミンと塩化アジポイルで界面縮合で合成できる。

他にも

ナイロン610、6T、6Iがあり、

原料は、ジアミンのヘキサメチレンジアミンとジカルボン酸で

それぞれ、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸がある。

また、

ナイロン6,11,12があり、それぞれ、

ε-カプロラクタム、ウンデカンラクタム、ラウリルラクタムがある。